症状について
ゲームを起動中にウインドウモードからフルスクリーンモードに切り替えると、冒頭の画像のように、画面がピンクと緑がかったような表示になってしまいました。
それに加えて、本来の解像度の2倍近く横に引き伸ばされています。そのせいで、ウインドウが場外にはみ出しています。
一度こうなってしまうと、いったんPCを再起動させないと直りません。
ゲーム内でウインドウモードに変えて、またフルスクリーンモードに変えたときに、直ることもあります。
発生条件
OSはWindows10。
どのゲームでもフルスクリーンにすると必ず発生するわけではなく、特定のゲームだけで発生します。
今回の場合は、冒頭の画像にもある「Monster Energy Supercross – The Official Videogame 4」というゲームと、その他にも「MXGP 2020 – The Official Motocross Videogame」、そして「RIDE 4」。
つまり、Milestone製の近年のバイクゲームで、すべて同じ症状に陥っています。
また、他のゲームでも、今回とは症状が異なるのですが、フルスクリーンにすると、画面全体がやや灰色がかった表示になることもありました。
なお、フルスクリーンといっても、全画面ボーダーレスウインドウではとくに問題はありません。完全フルスクリーンだけが該当。
上記のバイクゲームではすべて、全画面ボーダーレスウインドウが使えないのが困りもの…。
エラーの原因?

当環境では、ゲームを映そうとしているメインのモニターは、実はPC用モニターではなくテレビを使用しています。
SONYのBRAVIA、KJ-43X8300Dという型番の、2017年製4Kテレビです。
NVIDIAのグラボを使用しているので、NVIDIAのプロパティを開いて、 KJ-43X8300Dの「出力のカラーフォーマット」の欄を見てみると、「YCbCr420」と表示されていました。
一方、サブのモニターも2台接続しており、そちらは一般的な安物のPC用モニターです。
そしてこれらの場合は、「RGB」と表示されていました。
「出力のカラーフォーマット」の欄がセレクトボックスになっていますが、他の選択肢は出てきませんでした。変更不能です。

なお、NVIDIAのプロパティでなくても、デスクトップを右クリックして、ディスプレイの詳細設定を開き、「色の形式」の欄でも同じ値が確認できます。
ゲームを映しているモニターが「YCbCr420」であることが、今回のバグの原因でしょうか?
試しに、解像度は異なるものの、「RGB」であるサブモニターでゲームをフルスクリーンにしてみた場合は、とくに問題ありませんでした。
また、BRAVIA側の設定画面を開き、画質設定をいろいろいじくってみましたが、解決には至りませんでした。
もちろん、NVIDIAのドライバーを更新しても直りませんでした。
対処法
ズバリ、テレビでPCゲームをフルスクリーンにすることをやめることです。
といってもそれじゃ解決とは言えないので、思い切ってメインのモニターを買い換えることにしました。
今回使用するのは、BenQのEW3270Uという、32型の4Kモニターです。

さっそくPCに取り付けて、ディスプレイの詳細設定を開いてみると、テレビと違って色の形式は「RGB」でした。
つまり、一般的なPCモニターと同様です。
そして、問題の起こっていたゲームをフルスクリーンで起動してみると…。

なんと、全く問題ありません!
ピンクになることも緑になることも灰色になることも横に引き伸ばされてしまうことも、全くありませんでした!
ようやく無事に、Supercross 4を遊ぶことができました。

同様の問題が起きていたRIDE 4も無事に起動し…。

MXGP2020も無事に起動しました。
いやぁ、この画像みたいに飛び上がりたい気分です!
(MotoGPも試したいところなのですが、チームマネージメント要素が馴染めずに返品してしまった…。)
なお、モニターがBRAVIAだったときもBenQに変えたときも、解像度は4Kのままです。
同じ解像度でBRAVIAだけバグっていたので、解像度が4Kであったことは関係ないと思われます。
サブモニターがバグらなかったのも、フルHDだったからというわけではないでしょう。
やはり、色の形式がRGBではなかったことが原因である可能性が高そうです。
というわけで、PCゲームを遊びたい方は、素直にPC用モニターを買いましょう。
そして余ったBRAVIAは、家族みんなで観るための、本来あるべき姿のテレビになりました。
余談
そもそもなんでテレビとPCを繋いでた?
うちの家族がほとんど片付けしない人ばかりで、家中散らかっていることに嫌気が差す時期がありました。
それを見ていて、私のPC周りもごちゃごちゃに見えて嫌になってきたので、配線を減らすためにPCモニターをテレビに変えました。
もともと、PCモニターとは別にチューナーがあって、それをPCモニターにつないで番組を観ていたのですが、テレビ一台の方がひとまとめにできて片付くと思ったので、それに変えてしまいました。
でも結果的には今回のバグを招いてしまったので、やっぱりPCモニターとチューナーに分ける形に戻しました。
よく考えると、何もかもひとまとめになっていると、何かしら異常が起きたときに、何が原因なのか特定しづらいのが難点です。

たとえばテレビ1台にまとめるより、画面を映すだけのモニター、番組を受信するだけのチューナー、音を鳴らすだけのスピーカーに分けるとか。
これなら、音が鳴らなくなったらスピーカーを取り替えるだけだし、モニターは動いてるのに何も番組が映らないならチューナーを取り替えるだけだし、手っ取り早く対処できます。
しかしこの考えで行くと、なんでもかんでも入ってるPCでゲームをやるより、Xboxとかのゲーム専用機でゲームをやった方がいいんじゃないかと思えてきます…。
MODが使えないゲームだと、PCでやる利点も薄いですし、PCのグラボ1枚より、ゲーム機本体の方が安いし…。
Milestoneのバイクゲーム各種の違い
現行作品が4つもあるので、何がどう違うのかいまいちわかりにくいのですが、ざっとわけるとしたらこんな感じでしょうか。
- MotoGP 21
オンロードレース。曲がるのが遅くて操作が難しい。
チームマネジメント要素がある。 - RIDE 4
MotoGP同様、オンロードレースかつ操作が難しい。
車種が豊富で、いまでも毎月10台以上増えてる。
痛車も作れる。 - MXGP2020
オフロードレース。上記2つより素直にバイクが言うこと効く。
ただ、ジャンプの概念があるので、別の難しさはある。 - Supercross 4
オフロードレース。MXGPと操作性はほぼ同じ。
ただ、ジャンプ地帯が多くて、リワインドが3回までしか使えない。
クルマのゲーム同様に動かしやすいのを求めるならオフロード系で、好きな車種を見つけたりカスタムを楽しむならオンロード系が良いかもしれません。