テレビを観ながらPCで作業したいときがあるのですが、上の画像のようにマルチモニター環境にてモニター1つの入力を切り替えて、チューナーの映像をまるまる映してしまうと、せっかくの作業域が1つなくなってしまうことになります。
できればPC内にあるウインドウとしてチューナーの映像を映したいのですが、PCに直接チューナーとHDMIケーブルで接続しても、映像を表示できるわけではありません。
よって、基本的にはゲーム機の映像を取得するためのキャプチャボードを使うことになるのですが、テレビの映像にはHDCPというプロテクトがかかっているため、そのままキャプチャボードに接続してもプロテクトされてエラーメッセージしか映し出されません。
よって今回は、PCでチューナーの映像を取得するために用意するものと手順について。
用意するもの
レコーダー内蔵TVチューナー「BDZ-SKP75」
今回はこれを使用しています。
すでに型落ち品なのですが、4K番組を観るつもりがないのなら、今でも充分に使える一品です。
ゲームなら4Kが当たり前の時代になりましたが、テレビはいまだに4Kの番組って少ないですからね…。
(ぶっちゃけ使い勝手は、BRAVIAより良い…。BRAVIAは録画映像を再生しているとき、なぜかチャプター移動が無くなってるのが不便。)
キャプチャボード「GC550 PLUS」です。
今回の件のために新しく買ったものですが、あまりにも安物を選ぶと映像が途切れたり音ズレするといった意見があるので、評判のいいものを選んでおきました。
そして今回特に肝心なのが、KanaanのHDMIスプリッターです。
本来ならばHDMI入力の映像を2つのモニターで映し出せるように分割するためのものですが、なぜかこのスプリッターにはHDCPを解除する機能があるため、キャプチャボードを用いて映し出すためには必須のアイテムとなります。
なお、Amazonで見た場合、商品ページには複数のタイプが存在しているのですが、今回選んだのは「1入力2出力 2020」というタイプです。
あとは、HDMIケーブルも必要な分用意しておくことを忘れずに。
チューナー⇔HDMIスプリッター⇔キャプチャボード
これらはすべてHDMI接続です。
接続の手順

まずはHDMIスプリッターのIN側に、チューナーとのHDMIケーブルを接続します。
(電源の赤いランプが常時点灯していて眩しいので、マスキングテープを被せています…。)
OUT側には2つの差込口がありますが、どちらでも構いません。キャプチャボードとつなぎましょう。
ちなみにHDMIスプリッターは、AC電源となっています。コンセントから電力を供給しましょう。

キャプチャボードのIN側をHDMIスプリッターと接続し、USBケーブルはPCと接続します。
(青いランプが常時点灯していて眩しいので、マスキングテープを被せています…。)
これで接続は完了です。
なお、キャプチャボードのOUT側はパススルーのためであり、PCと別のモニターに同時に映し出すためのものです。必須ではありません。
そもそも、HDMIスプリッターにより2画面同時出力できますからね。
起動のための手順
今回のキャプチャボードはGC550 PLUSを使用しているため、AVerMediaのサイトから、RECentral 4というアプリを使用して、そこからチューナーの映像を観ることになります。
アプリやドライバのインストールを終えて、キャプチャボードに青いランプが点灯していることを確認したら、チューナーも電源を入れた状態でRECentralを起動します。

何の設定もしていない状態では上のように、HDCPプロテクトがかけられていて、何も番組が観れない状態です。

左上の歯車アイコンから設定画面に入って、「Live Gamer EXTREME 2」→「HDCP」と進んで、「オフ」を選択します。
これでOKです。あとはまた左上から●アイコンを選んで、視聴画面に戻りましょう。

すると、チューナーの映像が映っているはずです。

あとは思う存分、テレビを観ながらPCでの作業を楽しみましょう。
(キャプチャボードからの録画だけは絶対に行わないこと!)
余談。HDMIスプリッター選びに要注意!
今回は「1入力2出力 2020」というタイプのHDMIスプリッターを使ってキャプチャボードから映像を映し出すことに成功したのですが、これ以前に同じくKanaanの「1入力2出力 HDMI2.0 HDR」というタイプを使用していました。
しかし、「1入力2出力 HDMI2.0 HDR」ではHDCPプロテクトを解除することができず、金をドブに捨てたようなハメになってしまいました。
なぜこちらのタイプだとHDCPを解除できなかったのか…。
- HDCP2.2解除とあるが、チューナー側のHDCPが2.2より古いから?
- HDMI2.0とあるが、使用しているケーブルがすべて1.4だったから?
- チューナーの解像度が4Kではないから?
- チューナーがHDR対応ではないから?
- 2020タイプはすでにレビューが多数あるけど、このHDRタイプはレビューが一切なかったので、品質がわからない…。
結局原因はわからずでしたが、皆様もHDCP解除を行いたいなら、まずはすでにレビューが多くて信頼性の高い2020タイプから試してみることをおすすめします。
なお、HDRタイプはAmazonから購入して返品することになったのですが、開封済みであるにも関わらず、全額返金してくれました。良かった…。
いちおう返品理由としては、HDCP解除と書かれているのにも関わらず解除できなかったと、正直に書いておきました。
あと、返金方法はPUDOステーションを選んでみたのですが、オートロックの付いたロッカーの中に放り込むだけで、対面の必要がなくてとても良い。
PUDOの場所を探し出すのに苦労しましたけどね…。
また余談。わずらわしい機器がなくても、PCでテレビが見れる…?
nasneとかいうチューナーを使えば、PCで専用アプリを起動してwi-fi経由でテレビの映像が見れるようです。
わざわざキャプチャーボードとかチューナーとかスプリッターとか用意した、今までの苦労はなんだったの…。
昔はプレステ勢がnasneのことを話題にしており、プレステを持っていない自分にとっては全く縁のない代物かと思いこんでいましたが、まさかこんな機能があったなんて。
しかし、nasneで視聴できるのは、地上波・BS・CSだけ。スカパープレミアムには未対応でした。残念。
プレミアムではなく普通のスカパーであれば、BS・CSが使える環境であれば視聴できるのですが、普通のスカパーだと画質が悪かったりそもそも視聴できないチャンネルがあったりしますからね…。
プレミアムを見ない人であれば、めちゃくちゃ良さそうなチューナーではあります。