以前の記事に書いたとおり、以前はPCモニターではなくテレビであるBRAVIAでゲームを遊んでいたのですが、一部のゲームでグラフィックがバグってしまう問題があったので、素直にPCモニターに買い替えました。
今回買ったのはBenQの「EW3270U」という型です。取り急ぎ選んだものなので、32型の4Kモデルとしては格安のものです。
一般的なモニターであればリフレッシュレートの上限が60である中、本モニターはサイトによってはリフレッシュレートが76hzと記載されていました。
しかし、実際に使用してみたところ、どうやっても60hzまでしか選択できませんでした。なぜ…?
目次
どこの画面を見ても60hzしか選べない。

まずこちらは、Windows10側のディスプレイ詳細設定の画面です。
画面下部にてリフレッシュレートの選択があるのですが、選べるのは最大60hzでした。

こちらは、NVIDIAのコントロールパネルです。
ここでも選べるのは60hzまででした。
76hzはいったいどうやって?接続ケーブルをHDMIからDisplayPortに差し替えても、結果は同じでした。
なお、解像度はもちろん4Kを選択しています。今どき4K未満なんて使う気にならない…。
76hzと表記されていたサイト。

価格.com – BenQ EW3270U [31.5インチ メタリックグレー] スペック・仕様
現在では60hzに修正されているものの、本モニターを購入した今月初めの時点では、リフレッシュレートが76hzと表記されていました。
【BenQ】EW3270Uモニターレビュー|色の表現力が素晴らしい!これが4KHDRの世界だ![PR] – ましろNOTE
【BenQ EW3270U レビュー】仕事も遊びもこなせる31.5インチ/4K/HDR対応 アイケアモニターがすごい!1か月間使い倒した感想 – さっさん部ログ
また、これらのサイトでもリフレッシュレートは最大76hzと記載されています。
このことから、本モニターが76hzまで設定できると思いこんで、購入してしまいました。
公式では一見すると60hzだけど、よく見ると…?

こちらはBenQ公式による本モニターの仕様に関するページです。
こちらだと購入してすぐに買った段階でも、60hzだと表記されていました。
では、かつて価格.comに表記されていた76hzなんて数値は、どこから飛んできたのでしょうか?
EW3270U ユーザーマニュアル – サポート | ベンキュージャパン
今度は、本モニターのpdfファイルへのリンクがあるページです。
この中に「Japanese Resolution file」というファイルがあるので、それを開いてみます。
すると…。

なんと、解像度が1280×1024以下のときに限り、リフレッシュレートが75hzとなっていたのです!
最大4Kのモニターでありながら、今どきそんな狭すぎる解像度なんて使うはずがありません!
まんまとハメられたような気分です…。そもそも、76hzじゃなくて75hzだし。
いちおう76hzはウソではなかったが…。
当初、76hzと表記されていた価格.comですが、いちおう特定の条件のときに限り76hzで使用できることは判明しました。
ただ、普通は購入後ですら見ないであろうpdfをわざわざ開かなければわからないという、そんな場所に隠されていたのが不満でしかありません。
というわけで皆さんもモニターを購入される際は、1つのサイトだけの情報を鵜呑みにせず、公式サイトのpdfも隅々までチェックすることをおすすめします。
なお、購入当時は76hzと表記されていた価格.comですが、「掲載情報に誤りを発見した場合は、こちらまでご連絡ください。」というリンクがあります。
そこから「最大76hzと表記されているが、特定条件下でないと76hzにならない。これだとどの条件でも76hzにできると勘違いしてしまう」といった内容で報告してやったところ、後日修正されていました。pdfへのリンクも併記しました。
GSYNCを使ってもダメだった。

別のモニターの話ですが、76hz対応モニターにて60hzしか出なかったところ、RadeonのFreesyncを有効にすれば76hzが出たと、他のユーザーによる意見がありました。
しかし先述のとおり、私のPCのグラフィックボードはRadeonではなくNVIDIAのGeforceです。
よって、Radeonで言うところのFreesyncにあたるGSYNCを有効にしてみたのですが、結果は変わらずでした…。
そもそもEW3270Uは、Freesync対応とは書いているものの、GSYNC対応とは正式には明記がないので、GSYNCそのものがちゃんと効いているのかどうか不明…。
余談。本モニターの使い勝手。
テレビと違ってPCゲームをやってもバグらなくはなったものの、見やすさとしては以前のBRAVIAの方が見やすかったように思います…。
いくら5年前の型落ちといえ、10万以上するテレビと比較するのはちょっと酷ではありますが…。
パネルの違いによるものなのかわかりませんが、EW3270Uはどうもコントラストが薄いあるいか濃いの両極端しか選べない感じです。
細かな調整もできず、特定のパターンから選ぶだけです。
B.I+とかいうブルーライトカット機能もあるのですが、余計に画面が明るくなってわけがわかりません。
オフにして明るさを手動で落とした方がよっぽどマシです。
黒い背景に白い文字の画面でマウスを激しく動かしていると、なぜか画面全体がうっすら白くチカチカする現象も発生します。何なんこれ…。
また、スピーカーは内蔵ですが、音質は終わっています。とはいえ、モニター内蔵スピーカーにはもともと期待していません。
故障時のリスク分散のうえでも、スピーカーは別売りを使うことをおすすめします。
総じて、このモニターの良かった点は32型かつ4Kという点くらいであり、あとは価格相応…というかむしろ不満なくらいです。
というわけでこのモニターは、次のモニターを買うためのつなぎくらいの気持ちで使うのが良いでしょう。
あと、本モニターに限った問題ではないかもしれませんが、HDRが使用可能なので有効にした状態で対応ゲームを起動してみたのですが、よーく見比べないと違いがほとんどわからないレベルでした。
HDR有効状態で撮ったスクショやムービーは、SDR状態に戻してから見ると色がくすんでしまうし、ゲーム以外のウインドウは全体的に白飛びしていて非常に見づらいです。
ゲーム以外も完全にHDR対応してくれれば問題はなくなるのですが、そんな時代はおそらくまだまだ先…。
ゲームしかしないPS5とかならともかく、PCに限ってはまだHDRを使うべきではないでしょう。